お知らせ・住まいる日誌
鉄骨住宅のリフォーム
2012.03.13
鉄骨2階建ての一階が50坪ある、テナント用スペースを住居用にする改修(リフォーム)工事を依頼されました。二階がオーナ家族の住宅スペースです。二階への出入りは外階段で、完全に一階と二階を分離した建物です。今回は一階と二階がつながる2世帯住宅になるため、内部に新たに階段を設けました。写真は新しく設けた階段です。一階と二階の高低差が4メートルもあるので、少し長めの階段になりました。今回、設計で重視した点は、階段室や一階廊下への自然光の取り込み、幹線道路沿いなので騒音への対策、吹き抜けになるリビング階段からの寒さ対策、耐震補強、一階北側にある大きなガラス窓のデザイン処理でした。階段室の突き当りに幅1.2m、高さ2.4mの吊り戸を設けました。家族の方に冬場は、階段室の暖かい空気がなるべく逃げないよう、引き戸として開け閉めする使い方をお願いしました。寒い季節以外は、引き戸を壁の中に収め通常の吹き抜け階段として使用できるようにしました。二階の階段室に面してる引違い戸(写真の左側上部の少し暗い部分です)も残して、階段室側に手すり格子を設け安全に配慮しつつ、季節ごとに開け閉めして採光や一階から二階の空気の流れ(熱気、臭気、湿気の自然排出)や断熱の役割を持たせました。二階の廊下にも天井いっぱいの高窓があるため、そこから最終的に家の中の汚れた空気が自然排出できるようにしました。暖かい空気は自然に上昇する空気の性質を利用しています。住み心地をお母様にお聞きしたところ、暖かくて静かだと家族が喜んでいるとおっしゃていただきました。。